product 製品情報

サーモコンプレッサー

サーモコンプレッサーとは

サーモコンプレッサーは蒸気エジェクター特性を利用。(⇒エジェクター効果
高圧蒸気を駆動源として低圧蒸気やフラッシュ蒸気を吸込み、中圧蒸気へ圧縮・昇圧します。
浪費される蒸気の熱エネルギーを損失せずに、全熱量を有効利用ができる省エネルギー機器です。

その仕組みとしては、高圧スチームの圧力エネルギーを『ノズル』により音速前後にまで加速させ運動エネルギーに変え(減圧・加速)ボディー内に噴射することにより、この音速流がノズル出口(ボディー内部)に負圧空間を生成し、低圧スチームを引き込み『ディフューザー』に一緒に流れ込みます。
ディフューザーでは高圧スチームと低圧スチームが合流した速度エネルギーが圧力エネルギーへと変換され中圧スチームとして吐出されます。

特長

抜群の省エネルギー性能
浪費される蒸気エネルギーを回収再利用するため、省エネ・CO2排出量削減を促進。
維持費が掛からず、運転コストも低いため短期間で設備費の回収が可能。
メンテナンスフリー・長寿命
ボディー・ノズル・ディフューザーの三要素で構成され構造が非常にシンプル。
可動部が無いため故障によるトラブルが無く、部品交換も不要。
構造がシンプルゆえ定期的な保守点検が不要で、安定して長期間に渡り使用可能。
設置費用が低い
流体を駆動源とするため配管中に接続するだけで、設置が非常に簡単。
配管中に設置するため広いスペースを取らずに設置可能。
防爆エリアでも使用可能
電源を必要とせずポンプ等設置できない防爆エリアでも設置可能。
調整・修理にかかる手間が省け、人の近付きにくい場所にも設置可能。

用途

一般的に工場において蒸気は、輸送の観点や各設備で必要とされる最も高い圧力を供給出来るようボイラーから高圧で発生され、各ラインに分かれて供給されます。(高圧・中圧・低圧)
しかしながら、

各設備で使用される蒸気の多くは中低圧 ⇒ 高圧蒸気をわざわざ減圧

消費され最終的に使用できないまで低圧となった余剰蒸気は、まだ多くの熱エネルギーを
もっているにも関わらず再利用困難。 ⇒ 廃棄されているケースも多い。

サーモコンプレッサーを導入することで熱エネルギーを損失しないで

高圧蒸気を減圧しながら

低圧蒸気(未利用エネルギー)を回収再利用

中圧蒸気に昇圧・再生

燃料費の削減 CO2排出量削減 湯気の解消 環境配慮 蒸気エネルギーの無駄をなくし省エネに大きく貢献

蒸気を使用するあらゆる業界・分野において利用可能
電力・化学・石油・製紙・繊維・鉄鋼・食品・飲料・医薬etc

【低圧蒸気の昇圧により再利用可能な圧力を得る】

通常、工場におけるスチームは各使用設備ごとに何種類かの圧力に分かれて供給されている。(高圧、中圧、低圧)しかしスチームは消費されると圧力・温度が下がりエ場全体では最終的に利用できないレベルの低圧スチームが発生します。サーモコンプレッサーはこのスチームを昇圧して再利用可能な圧力とします。

【高圧ドレンからのフラッシュスチームの回収】

スチームがその潜熱(約2.2MJ/kg)を消費して高圧ドレンとして排出されても、まだかなりの顕熱(約0.5MJ/kg)を保有しています。熱水として再利用可能な場合を除くと無駄な熱エネルギーと言えます。
サーモコンブレッサーを用いるとフラッシュタンクを減圧して再蒸発スチームを発生させ、これを昇圧して再利用が可能となります。

型式

JC型

ノズル固定・『JC型』
駆動蒸気圧力P1・駆動蒸気量Q1および吐出圧力P3は設計値(一定)で、吸入蒸気量Q2が一定又は変動する場合に最適です。
吸入蒸気量Q2の変動幅が非常に大きい場合は、JC型複数台を並行設置することでより効率的な運用が可能。

JC-AO型

自動制御・『JC-AO型』
JC-AO型はJC型に自動調節弁を組込んだタイプです。吐出側の放出条件の変化に従って、吐出圧力P3又は吐出蒸気量Q3を自動制御する場合の使用で効果を発揮します。
蒸気の再循環に使用するケースなどで、加熱される装置に入る圧力と流量を自動制御する必要がある場合などに最適です。

設計

サーモコンプレッサーはすべて、一品一様での専用設計製作品です。
要求仕様条件「設計点」に合わせて、最も効率の良い製品を供給致します。
省エネ能力は、設計点(駆動・吸込・吐出の各圧力)によりほぼ決定されます。
仕様検討・見積を希望される場合は『仕様記入用紙』に記入の上お問合せ下さい。

各プラントは、必ずしも安定した運転でなく時期や生産状況等により多少の変動があるものです。原則として、
【圧カ Pressure】は下記を設計点とします。




各圧力 設計点
駆動圧力 P1 最小値(MIN)
吸込圧力 P2 最小値(MIN)
吐出圧力 P3 最大値(MAX)

仕様記入用紙

製品カタログ

取扱説明書

製品情報